開発部に入ってからまず渡された成長ロードマップ
本当に何もわからずCTOを呆れさせる
新しく立ち上がった開発部は口説き落としたCTOと私の二人でした。
私は当然経験0でエンジニアの知識なんかひとつもありません。
それどころかエンジニアでなくても知っているだろうウェブ、IT業界の基本知識ですら一つも身につけていませんでした。
CTOに関して言うと、彼はこの業界では知らない人はいない大手ITのマネージャーをやってきた人。
私との知識レベルは文字通り天と地ほどの差があります。
二人で今後の開発部の構成や新しく立ち上げるサービスについて話していても
「インフラって公共交通機関と何か関係ありますか?」
「アパッチ?アメリカの先住民か何かですか?」
「Macってなんでエクセル入って無いんですか?」
などのような本当にちんぷんかんな質問でCTOを呆れさせていました。
まずは半人前になるのが目標
そんなCTOからある日言われました。
「まずは半人前になるのが目標だね」
そういって下記のようなロードマップを僕に作ってくれました。
■3ヶ月後
・viを使いこなす
・webページが表示される仕組みの理解
↳リクエストとレスポンス
↳サーバーのプロセスの理解
↳ポートの概念
↳サーバーの役割
・unixコマンドの基礎知識
↳ls mkdir ps pwd top id uname ping tail nslookup touch less cat diff find grep
・shスクリプトの理解
・cronの理解
・すぐにログを確認するクセをつける
↳apacheのログファイルの場所
↳OSのエラーメッセージの場所
・設定ファイルの場所と理解
↳apacheのconfigurationファイル
↳phpのiniファイル
・DNS(名前解決)の理解
・開発サーバ(dev)、ステージングサーバ、本番サーバの概念
・サーバ構成図の理解
【目指してほしい姿】
・上記を理解し、基本的なwebサービスがどのように運用されているかが理解できている状態。
・トラブルが発生しても問題の切り分けができ、解決策を最短ルートで探り当てることができている。
・提供するサービスの内容によって、理想のサーバー構成を思い描けるようになる。
■6ヶ月後
・MVCの完全な理解
・laravelの完全な理解
・基本的なHTML,CSSの理解
・gitの完全な理解
・自社サイトの全運用の把握
・本当の意味でのアジャイル開発の理解
【目指してほしい姿】
・一人で開発の相談を受けることができ、かつその相談で正しい回答ができる
・一人で開発の道筋が立てられる
・開発の改善提案ができる
・サービスやコンテンツのアイデアをテスト環境でモックまで作成して提案することができる
CTOはITのトップレベルで長年活躍してきた人です。
その人から「実際の現場レベルで働くためにこのようなことを覚えてほしい」と言われて、このロードマップを渡されました。
いま思えば私はとても幸運な人間です。
同じ職場にこのような経験豊富なメンターがいて、自分の成長をそばで見てくれるし、どんな質問にでも時間を割いて応えてくれる。
これは成長という結果で早く恩返しせねば!と強く思うのです。
さて、次は具体的に私は現場でどう学びながら仕事をしていったかをお話できればと思います。