伝わる力を伝えるブログ

営業職から経験0でプログラミングを勉強。開発部でプロダクトオーナーとして、人の心を動かすサービスづくりに携わっています。

伝えたいことが伝わらない理由

伝えたいことを話しても伝わらないことってあります。 これ、すごく良くわかります。

自分では「伝わっているはず」ということが実は「ほとんど伝わっていない」ということがあります。

私の仕事はウェブサービスづくりです。 エンジニアとしてではなく、プロダクトオーナーという役割でチームに関わっています。

プロダクトオーナーの仕事は簡単に言うと、サービスの方向性を決めることです。 エンジニアやデザイナーはプロダクトオーナーが決めた方向性をもとに実際に動くサービスを作ります。

そのため、プロダクトオーナーがきちんとやりたいことを伝えられないと、どんなに腕の良いエンジニアがいても良いサービスはできません。 私はもともと伝えることが苦手で、途中の説明や背景を飛ばして伝えてしまうという癖があります。

ですが幸いなことにとても良いチームメンバーに恵まれ、何度もフィードバックを受けることができました。 そのようなフィードバックを重ねることで、どうして伝わらないのかの原因が少しずつ見えてきました。

今回は自分の経験を通じて、なぜ伝わらないのかの原因を紹介していきます。

伝えたいことが伝わらない理由

伝えたいことが自分で理解できていない

伝わっていないときの最も多い原因がこれでした。 特に私は早とちりをすることがすごく多く、かなり早い段階で「自分はもう理解できている」と思ってしまう「イタイ」タイプでした。

そのため、伝えたいと思っていることが実は自分でも理解できていないという、どうしようもない事態に陥ってしまったのです。 これは伝えた後に、伝えた人にいろいろ突っ込まれてみると、よくわかります。

理解できていると自分が思うとき、100%理解できていることは稀である。 ということを肝に銘じておくことがとても大事だと今では実感しています。

前提が違うのに話を進める

話しはじめてしばらくすると、みんなの様子がおかしい。 どう考えたって、頭に?が浮かんでいる。

理解されていないなと思って、言い直してみたけど余計に?が大きくなっている。

こういうことは、自分一人でじっくり考えたことを伝えるときなどによく起こります。 この場合、伝える相手と自分との前提が噛み合っていないことが多いです。

話を聞いているみんなの頭にAという知識がある前提で話し始めたけど、みんなの頭にはそもそもAという知識がなかった。

そんな状態がまさに「前提が噛み合っていない状態」と言えるでしょう。

勘違いならまだ救いはあるかもしれませんが、最も救いがないのは「そもそもみんなにAという知識があるかどうかを考えもしなかった」という場合です。

伝えたいことを100%理解できていたとしても、このような状態では伝わりようがありません。

みんなが知りたいことと自分が伝えたいことが違う

もし、カンボジアの文化について知りたいと思っている人に、 フィリピンの経済発展について説明をするとどれくらいの人が関心を持って聞いてくれると思いますか?

どれだけあなたが伝えたいことを理解していて、前提の知識を考慮して伝えたとしても、相手が知りたいことを理解しないで伝えていると全く伝わりません。

その話は右から左に流れていってしまうだけです。

伝えたいことが伝えるために

自分が100%理解できているか何度も確かめる

自分が伝えたいと思っていることを、自分が本当に100%理解しているのか。 これは疑いすぎて、疑いすぎることはありません。

1時間考えてみて、「理解できている」と思ったらあと1時間考えてみて下さい。

1週間考えてみて、「理解できている」と思ったらあと1日考えてみて下さい。

1ヶ月考えてみて、「理解できている」と思ったらあと1週間考えてみて下さい。

深く考え直した時間は決してあなたを裏切りません。

前提をとことん揃える

何かを伝える前にかならず「前提を揃える」ことを意識してみて下さい。 これは1対1で伝える場合もそうですし、複数人に伝える場合も必ず必要です。

あなたと相手の頭の中のスタート地点が同じになるように、話し始めるめに「これは理解できている?」「これはこういう前提だけど間違いない?」と、事前に用意しておいた項目を確認するようにしましょう。

そして、何よりも大事なのが前提を揃えるために確認する項目に見落としがないようにすることです。そこができていないと、前提はいつまでたっても揃うことはありません。

相手が何を知りたいか考える

基本的に人間は自分のことしか考えていません。もしも、あなたの話を一生懸命聞いてくれる人がいたとしたら、それはあなたのためではありません。自分のためになるからこそ、あなたの話に関心を寄せているのです。ですが、それはとても理想な形です。

そんな理想な形に持っていくために、相手が知りたいと思っていることは何かをとことん考えましょう。 もし、考えてもわからない場合は、実際に相手に聞いてみるのも一つの手です。